open mind
Nigerian Wood (2008)
出典:https://www.amazon.co.jp/
- Nigerian Wood
- African Android
- My Kinda Girl
- Long Distance Love
- Beautifulblackbutterfly
- Pimpin’
- Lagos vs New York
- 1973 (Jokers Reparations)
- Unintended Consequences
- Blue Is the Mind
- In Love Forever
- My Brother
「Black Orpheus」から5年後にリリースされた「Nigerian Wood」はギザイアの新たな境地を提示した「傑作」となりました。
前作までが“序章”だとすればいよいよ“本編”スタートといったところでしょうか?
ギザイアがかねてから傾倒していた、ジミ・ヘンドリックス。彼が数々のアルバムを制作したエレクトリック・レディ・ランド・スタジオを使い、プロデューサーにはコモンやエリカ・バドゥ、ジョンレジェンドを手掛けたカリエム・リギンスを迎え制作されました。
シャープなブルーファンクがさらに深みと広がりを帯びて復活。
アフロ的アプローチはもちろんのこと、ブルース、さらにはソウル的な要素まで違和感なく溶け込んで、まさに「アフロ・ファンク・ロック」の完成形と言えます。
7.Lagos vs New Yorkのタイトル通り、アフリカと西洋音楽の融合を証明したアルバムです。
また、今回はメロディに力点が置かれ作品でもあり、ギザイアのヴォーカルもソウルフルで顕著に。
他解説ではギザイアのヴォーカルを全盛期のマーヴィン・ゲイに例えていましたが、なるほどと納得させられてしまいました。改めてヴォーカリストとしての魅力に気づかされます。
ご試聴はこちら↓
CAPTAIN RUGGED (2014)
出典:https://www.amazon.co.jp/
- Afronewave
- Nollywoodoo
- Hypothetical
- Lunar
- Utopia
- Falling
- Memory
- Rugged
- + the Free
- Laughter
- Praise
今までとはまた打って変わったコンセプトでリリースされたアルバム「CAPTAIN RUGGED」。
自らが創り上げた架空のスーパーヒーロー、キャプテン・ラギット。
ギザイアの心の中にある様々な情景や怒り、そして政治的メッセージなどが、現代アフリカの都市的ムーヴメントを背景に『キャプテン・ラギッド』というキャラクターの目を通して語られるという、ストーリー・アルバムです。
エレクトリックなアレンジも多用しながら、ホーンやコーラスも大胆に取り入れ、ギザイア的アフロ・サウンドがさらに高まった快作になっています。
というギザイアの確信に満ちたアルバム。
また、前作からそのサウンドにも見え隠れするようになったフェラ・クティ的要素もその確信の起因かもしれません。そしてそれはフェラ・クティのスピリチュアルの継承ともとれるのではないでしょうか。
アフロビートの創始者であるフェラ・クティ。1992年に死去。その同じ年にギザイアは彼と長時間対談しており、これがフェラ・クティ生前最期の公式声明だったと言われています。そんな不思議かつ運命的な出会いをしていた2人。
「CAPTAIN RUGGED」。
同じアフリカ・ナイジェリア出身でもあり、アフリカに根差した音楽を探究。
アプローチは違えど、目指す到達点ほ同じ。
そのフェラ・クティとの“縁”が時を経て結実していく、“新たな”始まり。
その第1弾なのかもしれません。
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デビュー当初は他に類を見ない圧倒的なギタープレイと、自ら名付けた「ブルーファンク」というアプローチで世界を驚嘆させたギザイア・ジョーンズ。
しかし、彼の目指す到達点はもっと壮大で高貴なものでした。
アフリカから発するアフリカに根差したアフリカ人による新たな音楽。
既存のロックでもファンクでもないギザイアの「アフロ・ファンク・ロック」。
その延長線上にある世界がギザイアにはもう見えているのかも知れません。