よもぎ団子や草餅で知られるよもぎ。
鮮やかな緑色と独特の香りが特徴で、身近な多年草として知られています。
食用に適しているのは、柔らかく香りも良い3月~5月にかけて生える新芽とされています。
粉末やペーストに加工されて市販されているよもぎも多く、簡単に料理に使えるようになりましたが、今回は実際によもぎを摘んできて処理をし、よもぎペーストを作ってみました。
アク抜きなど手間はかかりますが、独特の爽やかな香りは格別です。
よもぎとは?
キク科ヨモギ属の多年草で、日当たりのよい原野や道端などに集団を作って生えています。
郊外に行けばよく見かけることができる草でもあります。
高さは1メートル前後になり、初秋に地味な花をつけます。
春の地表に生えた若芽は食用になり、餅に入れられたりすることから、別名モチグサと呼ばれたりします。
食用以外にも灸のもぐさ、漢方薬の原料になるなど様々な利用価値があります。
よもぎの見分け方
よもぎはさまざまな地域で自生しており、場所は道端やあぜ道、公園、草原、野山などであり、日当たりのよいところに群生していることが多いです。
よもぎの簡単な見分け方は葉の裏が白く、春菊を強くしたような香りがします。
間違えやすい野草・毒草には、ブタクサやトリカブトなどがあります。
生のよもぎを採取する時は「葉の裏が白いこと」と「春菊のような強い香りがする」というこの2つの大きな特徴を目安にしてください。
またよもぎが生えている場所ですが、舗装された道路沿いなどは除草剤が巻かれていた可能性があります。
できれば人為的な手が加わってない場所のよもぎを摘まれることをお勧めします。
用意する材料
- よもぎの葉(新芽の部分):100g
- 水:2ℓ
- 重曹:大さじ1
作り方
1.
摘んできたよもぎの新芽をさらに掃除します。
外側の葉の固い茎の部分を取り除きます。
摘み取った新芽の根元が黒くなっていたらそれも取り除いておきます。
2.
水でよもぎを洗います。
大きめの水桶などにたっぷり水を入れて、じゃぶじゃぶとよもぎを洗います。
すぐに汚れが浮いて水も濁ると思います。
これを2~3回繰り返し、ゴミや汚れを落とします。
洗った水がきれいになれば洗い完了です。
3.
いったんざるにあげ、水気を切っておきます。
4.
よもぎを湯がいてアクを抜きます。
大きめの鍋に水2ℓを沸かし、沸騰する前に重曹を入れます。
5.
鍋の水が沸騰したら、洗ったよもぎを入れて湯がきます。
6.
菜箸などでかきまぜながら、1分間強ほど湯がきます。
7.
湯がき上がったらざるにあげ、すぐ冷水にさらします。
8.
そのまま水に20分ほどさらして、さらにアク抜きをします。
9.
水替えをしてアクが無くなればOKです。
ざるにあげて水気を切ります。
10.
よもぎを軽く絞り、2cm幅ぐらいにざく切りにします。
繊維が固いので、引き切るように切ります。
十分気を付けて切ってください。
11.
さらに刻んでペースト状にします。
今回はフードプロセッサーを使いました。
フードプロセッサーがない場合は、すり鉢で細かくすりつぶすと良いでしょう。
12.
よもぎの葉だけでは固まってダマになってしまうので、途中何回かに分けて差し水をしてなめらかにしていきます。
13.
ペースト状になれば完了です。
刻み加減はお好みで結構です。
このまますぐ調理に使われてもよいですが、ペーストだけ作って保存しておくと後々便利です。
冷凍保存する場合は、ジップロックなどに小分けにしておきます。
その際、薄く伸ばして冷凍しておくと、使う時に必要な分だけ割って使うことができます。
その後も2~3ヶ月は大丈夫ですが、徐々に風味が損なわれていきますので、なるべく早めに使用されると良いでしょう。
春を感じる素朴な香りが楽しめるよもぎを使った料理。
今回作ったよもぎペーストがあれば、いつでも料理に使えて便利です。
ちょっと手間はかかりますが、よもぎが手に入るようなことがあればぜひお試しください。