もしかしたら何処かでこのアルバムジャケットを見かけた事がある方も多いのでは?
Fairground Attraction(フェアーグラウンド・アトラクション)の『The First of a Million Kisses』。
1988年にリリース。先行発表されたデビュー・シングル「Perfect」が、全英1位の大ヒット。
同年5月発表のアルバム『The First of a Million Kisses』も、全英1位の大ヒット。
そしてこのアルバムを残し1990年に解散。
余りに短くあっけない伝説のバンド。しかし、今でも愛聴される名盤。
ヴォーカルだったEddi Reader(エディ・リーダー)。
60歳を過ぎた現在もアーティストとして活動中。
ストリートから始まり常に自身に対し、ピュアでシンプルにあり続ける稀有なミュージシャンです。
From the Street
Eddi Reader(エディ・リーダー)本名サドニア・リーダー。
スコットランド、グラスゴー出身1959年8月29日生まれ。
アーヴァイン育ち。
10歳の時にクリスマス・プレゼントされたギターを手に、音楽に傾倒していきます。
18歳の頃からグラスゴーのストリートで歌い始め、’80頃にはサーカス団と行動を共にするようになり、ヨーロッパを旅しながら廻り、バスキング(主に地下鉄駅構内や、ストリートでの投げ銭による音楽演奏のこと)を行うようになります。
出典:wikipedia
その後、再びスコットランド、アーヴァインで過ごしたしたエディ。
その間に地元スコットランドのパンクバンドGang Of Fourに参加し、コーラスを務めるようになります。そして彼等のアメリカツアーにも同行。
帰国後の1983年ロンドンに居を移し、セッションミュージシャンとして活動。アリソン・モイエ、ユーリズミックス、ギャング・オブ・フォー、ウォーター・ボーイズなどのバック・ヴォーカルなどを務めキャリアを積んでいきます。
そして1984年にソングライターでありギタリストであるMark E. Nevin(マーク・E・ネヴィン)と出会い、”Compact Organisation Sampler”でセッションを行った後、Simon Edwards(サイモン・エドワーズ)、Roy Dodds(ロイ・ドッズ)も加わり1987年にフェアグランド・アトラクションを結成。
そして彼らも以前のエディのスタイル同様にストリートライヴ、バスキングで活動を始めることになります。
もともと個々がそれなりのキャリアを持つミュージシャンで、職業としててでなく自分達の音楽を楽しむために始めたというのが、このフェアグランド・アトラクションだったと言われています。
やがて彼等のストリートライヴは話題を呼び、スカウトされ、アルバムリリースに至ります。
A turning point
The First of a Million Kisses (1988)
出典:https://www.amazon.co.jp/
- A Smile in a Whisper
- Perfect
- Moon on the Rain
- Find My Love
- Fairground Attraction
- The Wind Knows My Name
- Clare
- Comedy Waltz
- The Moon Is Mine
- Station Street
- Whispers” (Eddi Reader)
- Allelujah
- Falling Backward
- Mythology
アコースティックを中心に郷愁的なサウンド。トラッド感を取り入れた楽曲も多く、ゆったりと落ち着いた感じを受けます。これも、3拍子の曲が多いためで、このアルバムを特徴づけるポイントになっています。
このアルバムがリリースされたのは1980年代後半。
パンク・ロック後のテクノ・ニューウェーブといった音楽シーンもピークを迎えており、そんな中でのアコースティック回帰ともいえる新たな局面を迎えていきます。
そんな中たった1枚ですが、鮮烈なインパクトを残し、解散したFairground Attraction(フェアーグラウンド・アトラクション)。ロックの転換期を彩ったバンドです。
ちなみに有名なジャケット写真はMagnum Photos(マグナム・フォト)に所属していた写真家Elliott Erwitt(エリオット・アーウィット)の1955年の作品をトリミングしたものです。
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